こんにちは！
臨床検査技師・ライターの森居あんみです。
普段は大学病院で働いています♪
さて、私の仕事でもある臨床検査技師。
医師や看護師のような、医療系の国家資格の一つです。
ですが「何をする人？」と訊かれたら、パッと答えられる方は少ないのではないでしょうか。
今回はそんな知られざる医療職、臨床検査技師の仕事についてざっくりと分かりやすく解説します！
臨床検査技師が働いている場所
というわけで
臨床検査技師が活躍する場所から、仕事を見ていきたいと思います！
病院・クリニック
医療職ですので、これが一番イメージしやすいですよね♪
とはいえ、病院やクリニックで一体なにをしているのでしょう？
答えは…
「放射線を使わない検査、大体全部」です！
放射線を使うレントゲンやCTの撮影こそできませんが(できるのは医師と診療放射線技師のみ)、
患者さんから採った血液や、組織の細胞を顕微鏡で見るのも
心電図やエコー(超音波)検査で患者さんの身体のデータを取るのも
実は臨床検査技師！
患者さんには直接会わない検査も多いですが、いち早く検査結果を出し、
医師に正確なデータを提供するのが仕事です♪
臨床検査技師が出した検査結果をもとに医師が治療方針を決めると思うと…本当に重要な仕事だよね。
そのことを思うと、身が引きしまります！
健診センター
病気の早期発見や予防には、健康診断が1番！
学校や企業でも年に一度はありますよね。
そんな予防医療の守り手、健診センターでも臨床検査技師が仕事をしています。
受検者と直接触れ合う機会が多く、病院よりも一段上の接遇が求められることもあるため、コミュニケーション能力も大切です。
また様々な場所へ機材を運んで現地で健康診断をする巡回健診の仕事では
- 素早い設営・撤収
- 長距離移動
- 連日の宿泊
など、病院にいてはなかなか無い事も仕事に付随します。
私は巡回健診の会社にいる間が、一番体力つきました(笑)
検査センター
患者さんから採取した血液や尿、はたまた臓器の組織。
これらを検体と呼びますが、この検体を検査できる設備は実はかなり大きな病院にしかありません。
そこで登場するのが、検査センターです！
たくさんの病院から集まってくる検体を、臨床検査技師が検査しています。
中には遺伝子検査や腫瘍マーカーなど特殊な機械や技術が必要な検査や、がん細胞を顕微鏡で探す仕事などもあり、
黙々と働く職人の現場の趣があります。
顕微鏡をのぞく姿は、ザ・検査技師！
実は私はほとんどやってこなかった分野なので憧れます…！
医療機器メーカー・治験関連企業
臨床検査技師としての知識を活かし、医療機器メーカーで働く技師も多いです。
新しい機器の開発・普及・顧客へのフォローなどが仕事となり、ある意味では臨床よりも最前線の場所にいられます。
自社製品を知り尽くしたアプリケーションスペシャリスト（機器の使い方指導をしてくれる方）さん達には、臨床の人間も大変お世話になっています。
また治験関連企業で、新薬の開発に関わる臨床検査技師も多くいます。
CRA（臨床開発モニター）としての医療機関で臨床試験のモニタリング業務や、CRC（治験コーディネーター）として被験者と医師の調整をするのが主な仕事です。
臨床現場で何年か経験を積んでから入職することも多いようです。
保健所
保健所で働く臨床検査技師が検査するのは、患者さんではありません。
水や食品などの細菌やウィルスの検査を行って、衛生管理をしています。集団食中毒が出たときなどは大忙しですね…！
また、食品を扱う場所での衛生指導も大切な仕事です。
ちなみに公務員になるので、臨床検査技師の国家試験に加えて公務員試験にも合格しないといけません。
ひとりひとりと向き合う、というよりも町や地域を対象とした大きなスケールの仕事ですね♪
教育機関・研究機関
新しい世代の臨床検査技師を育てるには、当然のことながら経験を積んだ臨床検査技師が必要です。
母校で教鞭を取ったり、セミナーの講師になったりと形は様々ですが、「教える仕事」は臨床検査技師にもあります。
また大学院に進学して博士号を取り、研究職につく技師もいます。
私自身も、学会などでエコー検査の講師をすることもあります
臨床検査技師の仕事はまだまだ他にも？！
さて、ここまで臨床検査技師の6つの場所をあげてみましたが…
正直、まだまだあります！
今回は臨床検査技師の仕事についてのざっくりとしたご紹介でしたが、
今後は一つ一つの仕事、1人1人の技師にもスポットを当てた記事を執筆していく予定です♪
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
少しでも、臨床検査技師の仕事を知っていただけたなら、幸いです。
