健康診断で基準値を外れてる…! 何科に行けばいいの?

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6月と言えば、健康診断!
多くのが学校や企業でこの時期に健康診断が実施されますね。
皆さんはもう受診しましたか? 

結果判定がオールA「異常なし」だった方! このまま健やかに1年をお過ごしください!

でも問題はそれ以外…基準値を外れた項目がある場合です。
異常があるのは分かったけれど…その後はどこへ行けば良いのでしょう?

目次

健康診断で引っかかったら、どこへ行けばいい? 臨床検査技師が解説します!

3つも基準値を外れてる項目がある!!

「すみやかに再検査を受けて下さい」…だって!

うん…でも、どこに行けばいいんだろう?

まずは近くの病院やクリニックだね。
でも引っかかっている項目によって、行くべき診療科が違うよ!

行くべき診療科はここです!

というわけで。
健康診断で「異常あり」と判定された方へ向け、行くべき診療科をまとめてみました!

分かりやすさ重視ですごくザックリな内容だよ! 基準値もあえて掲載していません!
詳しい話は必ず医療機関にかかって医師から聴こう!!

すでに読むのが面倒な人のために最も簡単な結論を書いておくよ!
お近くの内科におかかり下さい。

血液検査で異常があったら

血液検査は項目が多すぎてちょっと分かりづらいですよね。
検査の意義に合わせ、いくつかに分けてまとめました!

血球検査

検査項目行くべき診療科検査の意義
白血球(WBC)内科体内の炎症の有無の鑑別など
赤血球(RBC)




内科
便潜血陽性→消化器内科
生理の出血過多→婦人科






貧血の有無や種類、多血症の鑑別
血色素(Hb)
ヘマトクリット(Ht)
血小板(PLT)
平均赤血球容積(MCV)
平均血色素量(MCH)
平均血色素濃度(MCHC)
血清鉄(Fe)
血球検査

白血球は実に様々な理由で増減します。この1項目でズバリと言い切れることはないので、まずは内科を受診しましょう。必要があれば、専門的な診療科を紹介してもらえます。

それ以外の赤血球、血色素などの項目は貧血と多血症の鑑別のための検査です!
内科で概ね問題ないことが多いかと思いますが、便潜血検査で陽性と判定された方は消化器内科が良いかもしれません。
また女性で生理が重い方は、それが貧血の原因になりえますので婦人科受診がおすすめです。

脂質検査

検査項目行くべき診療科検査の意義
トリグリセライド(中性脂肪)

内科


心臓病、脳梗塞、糖尿病などの
生活習慣病のリスク発見・管理
総コレステロール
LDL(悪玉コレステロール)
HDL(善玉)コレステロール
脂質検査

コレステロール値が高い高脂血症は、生活習慣病のリスクが高まると言われています。
まず行くのは内科でOK! こちらも必要であれば更なる検査や専門の診療科への紹介がされます。

糖尿病検査

検査項目行くべき診療科検査の意義
空腹時血糖内科
糖尿病内科
内分泌代謝内科

糖尿病の発見
HbA1c(NGSP)
糖尿病検査

この2つは糖尿病を測る指標です。ですので糖尿病内科がお近くにあるなら、それがベスト。
血糖値は採血前にうっかり食事を取ってしまうとすぐに上がります。正しい診断の為に、ちゃんと空腹時に取ってもらいましょうね!
対してHbA1cは過去1~2か月の血糖値の平均をみるような感じなので…採血時に空腹かどうかにかかわらず、高い時は糖尿病が疑われる項目です。

尿酸検査

検査項目行くべき診療科検査の意義
尿酸内科
糖尿病検査異常あり→内分泌代謝内科

尿検査異常あり→腎臓内科、泌尿器科
関節に痛みあり→リウマチ内科

痛風の予防・発見
腎障害のリスク管理
尿酸検査

尿酸値が高い状態が続くと痛風を引き起こしやすく、腎結石や尿路結石の原因にもなります。

これも基本的には内科でOKです。

他の検査項目でも異常を指摘されていたり、痛みなどの自覚がある場合は上記のような専門科へ行きましょう。

↑痛みを引き起こす原因となる尿酸結晶

肝臓・胆のう・脾臓・膵臓の検査

検査項目行くべき診療科検査の意義
AST(GOT)




内科
消化器内科


肝機能障害の発見、種類の鑑別
ALT(GPT)
GGT(γ-GTP)
総ビリルビン肝臓および胆道・胆のう障害の発見
コリンエステラーゼ

肝機能障害の発見、種類の鑑別
総たんぱく
アルブミン
膵アミラーゼ膵臓および唾液腺の障害の発見
肝臓・胆のう・脾臓・膵臓

消化器と聞くと、胃や腸を連想するかもしれませんが、

肝臓・胆のう・脾臓・膵臓の検査で異常があった場合も消化器内科です!

腎機能検査

検査項目行くべき診療科検査の意義
尿素窒素
腎臓内科
内科
泌尿器科


腎機能障害の発見、種類の鑑別
クレアチニン
糸球体ろ過量(eGFR)
腎機能検査

これらの項目で異常ありと出たら

腎臓内科がベストです。


お近くにない場合は内科や泌尿器科を受診しましょう。

尿検査で異常があったら

尿検査は腎臓や膀胱・尿路の異常を調べるために行います。

検査項目行くべき診療科検査の意義
尿糖内科、糖尿病内科糖尿病の発見
尿たんぱく内科、腎臓内科腎機能障害、
膀胱・尿路の障害の発見
潜血内科、泌尿器科、腎臓内科
尿検査

尿からもさまざまなことが分かります!
これらも内科でもOKですが、可能であれば上記のように、

尿糖が出ている→糖尿病内科
尿たんぱくが出ている→腎臓内科
潜血が出ている→泌尿器科

に行くのが良いと思われます。

心電図検査で異常があったら

検査項目行くべき診療科検査の意義
心電図循環器内科、内科心機能障害の発見
心電図検査

これはもうシンプルに! 心臓の専門家である循環器内科を受診するのがベストです!
内科でもいいけど…可能であれば循環器内科をさがしてみましょう!

レントゲン検査で異常があったら

検査項目行くべき診療科検査の意義
胸部レントゲン検査呼吸器内科、循環器内科肺および心臓の異常の発見
胃部レントゲン検査胃腸科、消化器内科胃の異常の発見
レントゲン検査

胸のレントゲン検査は肺だけを見ていると思われがちですが、実は心臓の大きさなども一緒に見ています。

ですので、この項目だけはどんな異常があったのかを読んで、肺の異常であれば呼吸器内科へ、心臓の異常であれば循環器内科にかかって下さい。

呼吸器内科であればCTがある施設がおすすめです。

胃のレントゲン検査は、まんま胃を見てますので胃腸科消化器内科を受診しましょう。

だいたい内科でOKです

ここまで読んでいただいてる皆さまはもうお分かりですね!

そうです。


だいたい内科でOKなのです。

1番よくないのは、
いや~、結局どこへ行けばいいのかよく分かんなくって~」とか言って放置すること。

大切なことなので、最後にもう一度書いておきますね!

詳しい話は必ず医療機関にかかって医師から聴こう!

よく分からなかったら、近所の内科に行こう!

せっかく受けた健康診断は無駄にせず、自分の身体の不調を受け止めて下さいね。

結局のところ、
自分の身体を守ってあげられるのは自分自身だけです!

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この記事を書いた人

anmiのアバター anmi 臨床検査技師

病院で働く臨床検査技師です。
日々、エコー検査をしつつライターとしても活動中。
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